【書評】コンテンツの秘密 ぼくがジブリで考えたこと


来週の金曜ロードショーはジブリですね。
今回もバルスという名のサーバーテストが行われるんですかね、楽しみです。

さて時事ネタというわけではないですがジブリで思い出した本があったので紹介したいと思います。
コンテンツの秘密―ぼくがジブリで考えたこと (NHK出版新書 458)
この本はぼくが作品を創るための考え方にヒントくれた本です。

芸術写真と記録写真の線引き

ぼくは以前、自分の撮っている写真が「作品」なのか「記録」なのか。
そのふたつの線引きで悩んでいました。

ぼくが撮りたかったのは芸術写真なのですが、街でスナップ写真を撮っていると作り上げた作品が
「ただの記録写真じゃないのか?」という疑念が浮かんできたのです。

写真を撮り初めるまで「芸術」に対しての勉強なんてこれっぽっちもしたこともなかった青二才で
情けないことに自分の中で「芸術とはなにか」の定義がなかったんです。

もちろんこのご時世なのでググるまでもなくウィキペディアを見ました。
ぼくなんかより遥かに賢い人が芸術について丁寧に説明してくれてますから。
芸術のページと関連するページをかなり繰り返し読んだのを覚えています。

それでもしっくりくる答えが見つかりませんでした。


そんな時偶然、書店でこの本を見つけて何の気なしに手にとりました。
表紙には「クリエイティブとはなにか?情報量とはなにか?」の文字。

記録写真側の目線に近い考え方が得られるんじゃないか。
ぼくはそう考え即買いしました。

幸運にも想像以上に内容がすんなり入ってきた
著者はあのニコニコ動画でも有名な川上量生氏です。
彼は経営者であり技術者でもあります。

教養のないぼくですがプレハブ小屋みたいなホームページを作れる程度の知識はありました。
なので幸いにも論理的で数字的なものの見方をする川上氏の説明はとても理解しやすかった。

コンテンツの定義

この本では様々な人の足跡から「コンテンツ」の定義について言及されています。
アリストテレス、手塚治虫そして宮﨑駿。

アリストテレスて。
当時のぼくまさか古代ギリシャの哲学者の名前が出てくるとは思いませんでしたよ。
そして以降、ぼくの興味を示す本の分野も大きく方向転換されることになることも。

内容自体はアニメを軸にコンテンツについて考察されているものなので写真の話は殆どできません。
それでもとても興味深い内容だったのでもし、ぼくと同じことで悩む人がいればぜひ読んで欲しい。

芸術に関する書籍を読んでもよく似た内容の事が書かれている本もありました。
写真の分野にかぎらず表現することに興味がある人はぜひご一読を。


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